【読書】食べ物の摂り方と口腔内の健康について考えてみた!吉野敏明先生の開口学入門。

歯の食いしばりと体調との関連性

歯並びや歯の噛み合わせについて気にする人は多いと

思います。子供の時から歯科矯正を行うことは、

今日では特別珍しいことではないでしょう。

第一印象は大切ですから、歯並びを気にするのも

もっともなことだと思われます。

しかし。

歯や口の中の健康、ひいては体全体の健康が

食いしばりによって脅かされている、と聞いたら

皆さんはどう思いますか?

実は、現代人はほとんどの人が歯を食いしばって

生きているそうです。

ずいぶん前から、現代社会とストレスについては

広く関連づけられているので、誰しもがストレスを抱えながら

歯を食いしばって生きていると言っても過言ではないでしょう。

それに追い討ちをかけるように、スマホやパソコンを日常的に

使う生活が広く浸透しました。スマホやパソコンを見るとき、

どうしても首を前に傾けますね。真正面を見たまま

画面を眺めることはできません。

しかし、首を15度傾けると、首に12キロの負荷がかかるそうです。

つまり、ストレスなんかなくても、その重さに対抗するために

知らず知らずのうちに、歯を食いしばってしまうのです。

そんな歯の食いしばりについて書かれた、開口学を提唱されている

歯科医師の吉野敏明先生の本より、歯の食いしばりから

引き起こされる、頭痛、肩こり、歯の損傷などをも含めて

少しでも解放されるための三つのポイントをご紹介したいと思います。

  1. ポカーンと口を開けよう
  2. 上向きで寝よう
  3. 食べ方を見直してみよう

1.ポカーンと口を開けよう

まず、歩いているときにもスマホをついつい気にしてしまいがちな方は

ながら歩き、をやめることから始めましょう。普通に前を向いて歩けば、

その間は首に負荷がかかることはありません。

更に、時々気づいた時に指一本分の隙間くらいで十分なので、

口をポカーンと開けると良いそうです。10秒でいいそうなので

歩いているときや、電車の中であっても特別におかしな様子には

見られないでしょう。そうすることによって、まず、食いしばりから

解放されます。食いしばりを自覚することもできます。

更に、あくびを誘発させることができると、深い呼吸が脳に

酸素を供給させ、活性化させるのだそうです。

2.上向きで寝よう

横向きで寝ることを、側臥位というそうです。

人間以外の四足歩行の動物の寝方だそうです。

人は上向きで寝るのが自然な姿なので、側臥位は

体が歪んだり、顎関節症の原因になりえるそうです。

併せて、長時間のパソコン仕事などの時に、肩甲骨を開いて

正しい姿勢を促すストレッチについて紹介されています。

まず、真っ直ぐに立ち、腕は手のひらが外を向き、親指が背中の方に

いくようにします。そのままの手の形で、前屈し頭を足の方に近づけ、

手をぶらんと下ろします。手のひらはそのまま外側に向けたまま、

今度は上半身を起き上がらせ、肩を目一杯開いて反らせます。

天井を向いて、口はもちろんポカーンと開けます。両腕は

なるべく体に沿わせた方がいいそうです。

毎日数回行うと、頚椎の角度が変わってくるそうです。

筆者も毎日気づいた時に行っています。肩関節の柔軟性が

増したように感じています。

3.食べ方を見直してみよう

口の健康で何よりも大切なことと言えば、

やはり何をどう食べるか、ということになるでしょう。

1日3食、というのが多くの人の食事のスタンダード

であると思います。ちなみに、江戸時代までの庶民の

食事というのは、1日2食が普通だったようです。

更に、人間から離れて野生動物を見てみると、

1日1食食べられれば良い方だそうです。

現代人をよーく観察してみると、1日3食と言いつつも、

ちょっと小腹が空いたからチョコレートを摘んだり、

通りすがりのパン屋さんのいい香りにパンを想像するだけでも、

体が反応して消化酵素が分泌されるそうですから、

大体1日13食してるのと同じ状態らしいです。

そういった、3食でもしっかりした満足感を得られていない状況

というのは、咀嚼回数が著しく減ってしまったこととも

関連がありそうです。草食動物は一日中もぐもぐしている

わけですが、咀嚼するとたくさん唾液が分泌され、

満足感が得られるとともに、脳に働きかけるそうで、

精神状態が安定するそうです。

つまり、現代人はもう少し、『よく噛んで食事の回数を減らす』

というのが健康な口腔内、ひいては健康な体を作るのに

欠かせないということのようですね。

そして、最後に、何を食べるか。

というより、何を食べない方がいいのか。

多くの人が薄々気づいておられるのではないでしょうか。

それはズバリ、『砂糖』です。

動物も、昔の人々もほとんど食べることがなかった

もので、現代人だけが大量に取るようになった食べ物です。

虫歯の予防、のみならず、精神状態を安定させたり、

病気を予防する上でも、砂糖をなるべく控えることは

大変重要であるそうです。

まとめ

以上をまとめますと、より健康に気を付けたいと思われる方は

私たちの日常生活が、頭、首、顎に無理な力をかけている

ということを自覚し、時々口周りの緊張を緩ませることに気を付ける。

その上で、食事の回数や食べ方、砂糖の取りすぎに気を付ける。

ということになるかと思います。

ご興味のある方は、ぜひ、本を読んで、更なる情報をゲットしてくださいね。

健康でいたいなら10秒間口を開けなさい 吉野敏明著

最新情報をチェックしよう!